都立七生公園は、多摩動物公園に付属している自然いっぱいの公園です。多摩丘陵の山の中、静かな公園です。京王線南平駅や多摩モノレールの多摩動物公園駅から、徒歩約20分ほどの場所にあります。
基本情報
大きさ | 不明 |
遊具 | × |
ベンチ | あり |
水道 | あり |
トイレ | × |
駐車場 | × |
近隣 | 多摩動物公園 |
公園map
↓大部分が雑木林で、所々に広場がある公園です。
遊具
遊具は無い自然公園です。
公園のようす
「かたらいの路」から七生公園に入り、公園内をぐるっとまわってみます。
かたらいの路は、東京都で管理しているウォーキングコースです。
↓高幡不動方面の「かたらいの路」を歩いて七生公園に入ります。
↓鉄塔を見上げながら通り過ぎ…
↓道なりに歩けば、そのまま七生公園に入ります。
↓入口の看板には、雑木林についての解説や、林内に立ち入らないように、と書いてあります。
↓分かれ道。左方向は多摩動物公園の門があり、入れません。
舗装路に入る手前は、泥がぬかるんでいて靴についたので、水がしみ出る場所なのかも?たまたまかも知れませんが。
↓この辺りは、「切通し」として整備されているようです。
切通しは昔は関東地方でよく見られたものの、今では開発で一部でしか見られなくなったとの説明があります。
切通しで有名なものには、鎌倉七切通しというのがあります。
鎌倉時代、三方を山に囲まれ硬い守りの鎌倉に、人や物などの流通を良くするため、
さらに、切通しの周辺には有力武士の家があり、防御の面でも重要な役割をしていたそう。
切通しの道幅は狭く崖に囲まれているので、外部から侵入しにくい道となっていたんですね。
↓公園には生き物の解説や、お知らせなどの案内板が設置されています。
自然公園には、こういった動植物を解説した板をよく見かけますが、自分には知らないことがたくさん書かれているので、為になるありがたいものです。
↓木々の合間からは平山の住宅街が見えます。公園は、丘陵地の高い場所にあることが分かります。
住宅街の奥の森が見える場所には、おくやま公園があります。
↓分岐に差し掛かります。左へ行くと、山頂広場。右へ行くと、展望デッキがあります。
↓分岐のところに水道発見!ちょうど、ぬかるみで足に泥がたくさん付いていたので、流させてもらいました。
↓見渡すと、木々がところどころ伐採されていて、明るい雰囲気に感じます。
道をなだらかに下っていくと、展望デッキがある広場へ着きます。
↓途中に分岐があり、左手は展望デッキへ、右手には「休憩舎」が見えます。
↓道の途中にはベンチもあり。葉が落ちている時期のせいか、とっても明るい森です。
展望デッキ
↓展望デッキに到着。木製のデッキに四角い段差がありますが、ここに上がって景色を見渡すような用途で設置されているのだろうか?
↓展望デッキからの風景。雑木林に囲まれた谷間で、様々な植物や動物が見られそうな雰囲気です。
手前の分岐に戻り、休憩舎へ行ってみます。
休憩舎
↓休憩舎は、屋根付きの展望台のような建物です。
↓休憩舎のなか。
「休憩舎」という名前なので、中でお弁当を食べられるような、テーブルと椅子があるのかと思いきや。
丸太の椅子と小さいカウンターのようなものがあるシンプルな作りです。
小窓がたくさんあるのは、バードウォッチング用?
公園の情報や、多摩動物公園の新聞などが貼ってあって面白いです。
↓休憩舎を過ぎ、尾根筋の道を歩いて行きます。
↓尾根筋の道はまもなく終わり、
↓分岐があり、水辺の広場へ行く道と、山野草の林などがある展望デッキへ戻る道とに分かれています。
↓水辺の広場へ下りて行きます。眼下に住宅街が見えます。
↓結構急な階段を下って行きます。
↓階段沿いには、スミレがたくさん咲いています。
水辺の広場
↓水辺の広場。画像の左手に流れがあるようです。
↓見上げると、雑木林の山に囲まれています。
京王線の平山城址公園駅から七生公園に来る場合、平山の住宅街を通って水辺の広場から入るのが近いです。
↓平山城址公園駅から七生公園を目指す。住宅街を東へ歩き、つきあたりが公園入口。
↓画像左手の芝生を進んで行きます。こんな感じで公園の入口はちょっと分かりづらい。
↓戻って、分岐から山野草の林へ行ってみます。
↓南向き斜面の明るい道を通ります。
この辺りは特に、ヒサカキの独特の匂いがしました。
ガスのような匂いとか、たくあんのような匂いとか言われているようですが、何とも形容しがたい匂いです。
花にツンとくるようなこないような、決していい匂いではないと感じます。(個人の感想です)
山野草の林
↓山野草の林の中には入れないようですが、林に沿って道があり、道の所々にウッドデッキがあります。
↓山野草の林を見ながら、なだからにのぼり返して、展望デッキへ行きます。
↓展望デッキからさらに来た道を戻り、入口付近の分岐から山頂広場へ行ってみます。
山頂広場
山頂広場はその名の通り、公園内で一番高い場所となっています。
↓少し階段を上って行きます。スロープは無いようです。
↓山頂到着。ベンチが設置してあります。山頂と言っても、山名の記載はないようです。
↓広場からの眺め。展望が良いわけではありませんが、公園を見下ろしたり、多摩丘陵を見渡せたり出来ます。
かたらいの路へ
↓山頂広場を下りて南へ進んで行くと、そのまま道はかたらいの路・多摩丘陵コースへ続きます。
植物
公園で見かけた植物について。
ヒサカキ(ツバキ科ヒサカキ属)
日の当たる森林なら、どこでも生育しているという丈夫なヒサカキ。環境に合わせて、樹高が低いものから高くなるものまで様々です。
浅い鋸歯(葉のふちのギザギザ)と光沢のある小さい葉を下から覗くと、5mmくらいのこれまた小さい花がたくさんついています。
雌雄異株であり、花弁は5枚。
↓雄花。雄花のおしべは12〜15個。
↓雌花。雌花はめしべ1個で先端が3つに分かれています。
花の付いている数が、雄株の方が多いのかな?雄花は枝にびっしり付いていました。
ヒサカキの葉の先端は凹んでいるので、葉っぱでも見分けることができるらしいですね。
タチツボスミレ(スミレ科スミレ属)
3月中旬の公園で地面を見ると、スミレの花がたくさん咲いています。いち早く春の訪れを感じる花ですね。
目を凝らして見たら、もっと小さい花などたくさん咲いていると思いますが、薄い青紫色のスミレがやはり目をひきます。
タチツボというのは、花の最盛期を過ぎたくらいに茎が立ち上がることと、「坪」と表される庭のような狭い場所でも立ち上がり咲くことから、らしいです。
↓七生公園では、道端のそこかしこにスミレの花が咲いていました。
日本全国で見られ、スミレの中ではよく見かける一般的な種類のものがタチツボスミレ。
ウグイスカグラ(スイカズラ科スイカズラ属)
早春の公園では、ウグイスカグラの淡い赤色の花も見られました。
ウグイスカグラは、ウグイスが花の周りを飛び回り、神楽を歌い踊っている様子からという説があります。
しかし、名前の由来ははっきりしていないようです。
↓細い枝と小さい葉っぱに、赤ピンクの花が下向きに咲いています。
↓花冠は漏斗状で、先が5つに裂けています。