百草台自然公園は、駅から住宅街への坂を登ったところにあり、公園自体も山になっています。京王線百草園駅から、南へ徒歩20分弱くらいの場所にあります。
基本情報
大きさ | 12,413㎡ |
遊具 | × |
水道 | ◯ |
ベンチ | ◯ |
トイレ | ◯(車いす用あり) |
駐車場 | × |
近隣 | 三角点公園 |
公園map
↓公園案内図によると、大部分が雑木林になっています。
遊具
自然公園のため遊具はありません。
公園のようす
↓近くにある三角点公園の方から、道路を渡って歩いて行くと、桜並木が見えてきます。
桜はおもに、公園内の花の広場で見られます。
花の広場
↓花の広場には、砂地のグラウンドを囲むように桜の木が植わっています。
↓グラウンドの奥には芝生のエリアがあるので、ピクニックシートを敷いてのお花見も楽しめそう。
↓桜のほかにも色んな花が見られます。赤紫色の上向きに咲く花は、ミツバツツジかな?
↓チューリップやパンジーの咲いている花だんもあります。
↓チューリップの花だんは、公園入口にもあります。チューリップが咲いているだけで、とても明るい印象に感じます。
百草台自然公園の桜
百草台自然公園には桜がたくさんあるので、公園内の散策路や花の広場でお花見を楽しめます。
↓2023年3月末の画像。
多摩丘陵の植物ゾーン
管理事務所とトイレのある建物の裏手は、多摩丘陵の植物ゾーンというエリアになっています。
↓道沿いに色んな植物が見られます。植物には名札が付いているので分かりやすいです。
湿性植物ゾーン
湿性植物ゾーンには池があります。
池のまわりに散策路が敷かれていて、道沿いは色んな植物で彩られています。
↓池には水鳥の姿も見られます。風景に溶け込んでいますが、石の上にカルガモが座っています。
↓池のそばにはベンチもあります。ベンチのそばにある丸太は、何の用途なのか気になります。
池の周囲でも色んな植物が見られます。そういえば、湿性の植物を探してみるのを忘れていました。
↓公園ではわりとよく見かけるシャガの花や、
↓キバナオドリコソウが見られました。もうすぐ開花しそうなツボミがあります。
薬用植物ゾーン
↓薬用植物ゾーンは、池の近くの小道にあります。植物の名札に薬効と使う部分が書かれています。
↓ヤブカンゾウ。花は夏場の6〜9月に咲くようです。
↓名札が破損(?)しているものも。セイヨウジュウニヒトエのようです。
各植物ゾーンをひと通り歩いたので、次はパノラマ台に行ってみます。
↓湿性植物ゾーンから散策路を通ります。新緑で明るい雑木林です。
↓散策路でも植物の名札があるので、植物観察を楽しみながら歩けます。
↓ヤマブキ。
↓道なりに行くと、パノラマ台へ続く登り階段に出合います。なかなかの急階段です。
パノラマ台
↓階段を登りきると、石のタイルが敷いてあるちょっとしたスペースに、ベンチが置いてあります。
↓パノラマ台は木々に囲まれていて、北西方向の限られた展望ですが、市街地が見渡せて気持ちが良いです。
↓登ってきた階段を振り返ると、花の広場がわずかに見えます。
↓パノラマ台から先、住宅地へ道が続いています。
↓坂を下ったところで、頑丈な柵で囲まれている配水所に出くわします。
多摩の団地にある配水所って、ツートンカラーで塗られていることが多いですね。
↓地図で見たところ、緑のフェンスの向こう側も配水所の敷地っぽい感じ。敷地の間を通行できるようにしてくれているのでしょうか?
道端の野草、昆虫などを観察しながら進みます。
↓吸蜜中のベニシジミ。
そういえばパノラマ台に、似た色合いのチョウがいました。
↓こちらはヒオドシチョウ。ハネを広げているので蛾かと思いました。ベニシジミよりも大きい。
↓配水施設を回り込んで、道は車道へ続き公園を後にします。
ここから公園へ戻るには、来た道を戻るか、車道沿いを歩いても戻れます。
植物
公園で見かけた植物について。
ヒトリシズカ(センリョウ科チャラン属)
多摩丘陵の植物ゾーンでは、ヒトリシズカの花が見られました。
↓小さいロールブラシのような面白い形をしています。
白いブラシのように見えるものは、花弁(花びら)ではなく雄しべの花糸で、花糸の下の方に黄色い葯(花粉が入っている所)がついているらしい。
葯は雄しべの先端についているイメージだったので、花によって色んな形があるんですね。
セイヨウジュウニヒトエ(シソ科キランソウ属)
セイヨウジュウニヒトエは、その名の通りヨーロッパ原産なのと、日本にもともと分布している「ジュウニヒトエ」に似ていることから名付けられたということです。
セイヨウジュウニヒトエは濃いめの青紫色の花ですが、ジュウニヒトエは薄い紫(ほとんど白)色です。
↓特徴的な形をした花が咲いています。色は濃いめの青紫色で、伸びた茎に段々になって花が咲きます。
ほとんど同じような色と形の花が咲く「キランソウ」という野草があります。同じシソ科キランソウ属。
セイヨウジュウニヒトエは真っ直ぐ伸びた茎に花が咲くのに対し、キランソウは地べたを這うように花が咲いていいます。
↓ちなみにキランソウはこちら。地面に張り付くように咲いています。
公園ではよく階段付近で見かけます。石やコンクリートでできた階段でも隙間から生えているので、丈夫そうな野草です。
ヤグルマギク(キク科ヤグルマギク属)
↓道端で、玉虫色のきれいなツボミを見かけました。
おそらくヤグルマギクだと思います。非常に綺麗な青紫色の花が咲くそうで、
↓後日、近所の道端で咲いているのを見かけたのでパシャリ。
こんなに鮮やかな青色をしているのに、赤いバラと持っている色素が同じなんだそう。
青い花は、デルフィニジン型のアントシアニンを持っていることが多いということですが、
ヤグルマギクは、赤い花と同様のシアニジン型のアントシアニンが含まれているそうで、
シアニジンに金属イオンが結合した複雑な状態で、青色に発色しているとのことです。
コウゾリナ(キク科コウゾリナ属)
↓どこの道端でもよく見かけるような、タンポポの花に似ている野草です。
コウゾリナは漢字で、「顔剃菜」と書きます。
茎がザラザラしているから、カミソリのようだとしてこの名がついたという説がありますが、さすがに髭は剃れない気がします。